長年住んだアパートを退去することに。傷めた畳の費用は自分持ち?

2024年3月22日

同じアパートに長く住めば住むほど、キズは増え
汚れも目立っていきますよね。
退去時の費用が怖くてそのまま住み続けている方も
いらっしゃるのではないでしょうか。

退去時の修繕費用は、借主と借主で負担しますが、
その割合は国土交通省のガイドラインで定められています。
借主負担の部分を原状回復といいます。

原状回復とは、借りた当時の状態に戻すことではなく、
借主の過失や故意等によって生じた劣化を回復することです。

通常の使用によって生じた劣化、例えば長年の使用により
壁紙が擦り切れてしまった場合の張り替え費用は、
家賃に含まれているとされ、貸主が負担することになります。

具体的に、借主の負担となるのは、

・引っ越しの際についたキズ
・手入れを怠ったためにできた汚れ
・タバコによる黄ばみやにおい
・借主の不注意によるフローリングの色落ち
・ペットによるシミやキズ、におい
・(庭がある場合)雑草の除去

などの場合です。

逆に、貸主負担となるのは、

・家具の設置等によるフローリングや畳のへこみ
・冷蔵庫の後ろの壁紙の黒ずみ
・日照等の自然現象による畳や壁紙、フローリングの変色・色落ち
・設備・機器の寿命による故障

などの場合です。

また、修繕の他にも新しい入居者を得るために、

・畳の表替え
・網戸の交換
・風呂釜の交換
・フローリングのワックスがけ
・鍵の交換(故障・紛失した場合を除く)
・専門のハウスクリーニング(賃借人が通常の清掃を行っている場合)

などのことを貸主は行うことがありますが、
これらは借主の故意や過失により必要となったことでは
ありませんので、原則貸主負担となります。

ただ、ハウスクリーニングや鍵の交換費用などは、
借主負担としている物件も多くあります。
納得いかない場合は嫌だとはっきり言いましょう。

借主の過失・・・原状回復費用はどう決まる?

通常の使用方法ではなく、借主の故意や過失によって
生じた劣化を修繕するという原状回復義務が借主には
あるということはお分かりいただけたと思います。

長く住んでいたら、少なからず自身の過失で
キズや汚れはできてしまうのではないでしょうか。
では、その場合、借主は修繕費用をすべて負担するのでしょうか?

基本的に答えはノーです。
機器や設備には耐用年数が決められていて、時間が経つごとに
直線もしくは曲線的に価値が下がっていきます。

例えば、壁紙の耐用年数は6年で、その価値は
3年経つと半分になり、6年経つと1円になります。

三年で退去する人で、自身の過失により壁紙の張り替えが
必要となっている場合、その費用の半分を負担することになります。

耐用年数を鵜呑みにしないで

機器や設備は耐用年数を過ぎるとその価値は1円にまで下がると
上では説明しましたが、そうではない場合があります。

耐用年数を過ぎてもまだ十分使用可能な場合、ありますよね?
そういう時は、実際の設備や機器の現在の価値をもとに
原状回復費用を算出します。

耐用年数をすぎていても、故意にキズをつけたりすると
1円以上の負担になることもあるのでお気を付け下さい。

自然な変化?汚れにはご注意!

自然な変化や通常の使用による劣化は原則借主負担ですが、
浴槽のガンコな汚れなどはそれには含まれません。

長く住んでいると浴槽の水アカやシンクのくすみなど
水回りは特に汚れがちですよね。

ですが、賃借人は善良な管理者としてその部屋を管理する義務が
あると民法で定められています。
つまり、借主はきちんと掃除をしたり、借りているものを
故意に壊してはいけないということなんですね。

当然、掃除を怠ったためにできたガンコな汚れを
取り除くための専用のクリーニング代は借主負担になります。

原状回復費用の負担は最小単位から

いざ自分の部屋をみてみると、修繕費用を負担しなければ
ならなさそうなところがたくさんあり、
落ち込んでいる方もいるのではないでしょうか。

勘違いしないでいただきたいのは、
修繕が必要な場合、借主は最小単位の費用を負担します。

つまり、壁紙を少し傷つけたなら、一面分だけですし、
畳も一畳単位での負担となります。
なので、全面張り替え費用負担ということにはなりにくいのです。

そうはいいましても、いろいろと直していると高くなりますし、
タバコを吸っていると全面張り替えになったりします。

借りているものだという自覚を持って生活しましょう。

-荷物運搬の豆知識